論文掲載(Development and operational validation of a hybrid data acquisition and remote participation framework for the GAMMA 10/PDX tandem mirror)

著者
Masayuki Yoshikawa, Naomichi Ezumi, Junko Kohagura, Mafumi Hirata, Akihiko Sugiyama, Yasunori Washo, Yoriko Shima, Yui Nagano, Takuma Okamoto, Haruhiko Himura, Hideya Nakanishi, Masahiko Emoto, Masaki Ohsuna, Mizuki Sakamoto

掲載誌
Fusion Engineering and Design, Vol. 233, Article 116091 (2026)

公開日
2026年10月9日オンライン公開(Available online 9 October 2026)

論文へのリンク
https://doi.org/10.1016/j.fusengdes.2026.116091

研究概要
筑波大学プラズマ研究センターのタンデムミラー装置GAMMA 10/PDXにおいて、高度なプラズマ閉じ込め研究、境界プラズマ研究、およびダイバータ模擬実験を支援するため、ハイブリッド型のデータ収集(DAQ)および遠隔参加システムを開発した。本システムは、従来から運用されているCAMACベースのデータ収集システムを中核として利用するとともに、ドップラー反射計、高速軟X線計測、金中性粒子ビームプローブなど、大容量かつ高速な計測に対応するPXIベースのデータ収集システムを組み合わせている。さらに、ダイバータ模擬実験で用いる分光計測、画像計測、プローブ計測については、独立したPCベースの計測システムにより運用されている。すべての計測システムは共通のタイミング信号によって同期されており、各放電に対して統一された時刻基準でデータ取得が行われる。本システムの性能は、2023年秋の実験キャンペーンにおいて評価された。その結果、450回連続のプラズマ放電において安定したデータ取得に成功し、CAMACシステムのデータ転送成功率は100%、PXIシステムの波形データ損失率は0%であった。また、核融合科学研究所(NIFS)のLABCOMシステムを利用することで、選択した計測データをほぼリアルタイムで遠隔地から閲覧できるようになり、複数機関による共同研究を支援した。さらに、g10dbシステムによる実験メタデータの統合管理によって、データへのアクセス性が向上し、共同解析が効率的に行える環境を実現した。PXI計測データの一部は、各プラズマ放電終了後およそ1分以内にLABCOM上で利用可能となった。本システムは、機械学習を活用した計測データ解析など、データ駆動型研究の基盤としても利用可能である。今後は、計測システムのPXIへの全面移行、リアルタイムでのメタデータ付与機能の導入、さらに高度なデータ活用研究への展開を進める予定である。